• 2019/12/25Wed

    コラム
    子供だけではない、高齢者の口の中のトラブルについて





    一般的にいわれる「口腔ケア」とは、口の中を清潔に保つことで、口腔内に限らずからだ全体の健康を保つケアのことをいいます。高齢者は子供と違って加齢とともにからだの機能が衰えると、自身で口内環境を整えることが難しくなってしまいます。そのため、歯科医院で定期的にメンテナンスをして口腔内を綺麗にする必要があります。では、なぜ高齢の方はほかの年代に比べて口腔内の問題がおきやすいのでしょうか。

    自浄作用低下している

    口の中には自浄作用があり、唾液の力で歯の表面や、粘膜、舌に付着した汚れや細菌を洗い流してくれ、清潔に保つ効果があります。しかし、身体機能が衰えてくると唾液の分泌量が減少してしまうので、細菌が繁殖しやすくなる状態になってしまいます。

    虫歯や歯周病が多い

    年齢を重ねると、歯茎が下がってきて、歯の根元が露わになります。そうすると、その下がってしまった部分から虫歯菌が侵入してしまい、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。また、上記でもお伝えしましたが、自浄作用が低下しているので、本来では唾液で流れやすくなっているはずの細菌が流れず増殖して、歯周病が繁殖しやすい口内の状態になっています。加齢による免疫力の低下は口の中の細菌が増える原因の一つです。

    口の中に治療跡や入れ歯が多い

    若いころや子供のころに虫歯や歯周病にかかった経験が多い人だと、口の中に複数箇所詰め物が残っている場合があります。また歯周病が進行してしまい、歯がない方は入れ歯を使用している人も多いでしょう。

    味覚が変化している

    舌の表面にある「味蕾」という小さな器官で味を感じています。しかし、高齢者の場合は、舌の表面に舌苔がつきやすくなっているため、味を感じにくくなったり、味覚の変化などが起こることがあります。また、偏った食生活をおこなっていると栄養不足になり、味覚障害が起こっているケースもあります。

    ドライマウスになりやすい

    前述でもお伝えしましたが、高齢になると唾液の量が減少します。唾液が減ることによって口の中が乾燥し、ネバネバしてきます。よって、子供や大人に比べて高齢の方はドライマウスになりやすい口腔内環境になっています。

    まとめ

    当院では、口腔ケアをおこなうと共に、一人ひとりに合わせたアドバイスをおこなって参ります。ご両親やお知り合いの方で悩んでいる方がいる場合は、是非一度ご相談ください。
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